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白菜を縛る意味。



収穫が来年1月以降になる白菜は、寒さによる傷みを軽減するために頭を縛ります。


縛るのは手がかかるので、べたがけだけで対応していた年もありますが、やはり縛った方が良い状態を長く維持することができると感じています。


しかし、この作業、うちみたいな小規模栽培だったらそこまで大変な仕事ではありませんが、大産地では物凄く大変な重労働になります。


この寒い時期に、何千~何万の冷えきった白菜を一つ一つ手で縛るなんていうのは考えただけで震えます。


実際、その労働負担が多いことは問題になっていて、数年前、越冬ハクサイの頭部結束機なんていうものが開発されています。


白菜の頭縛りといえば、ほぼ結球していない白菜に対し「頭を縛れば結球が促進されるから、間に合わなそうな時は早めに縛った方がより良い」というような話しを聞くことがあります。


(つい最近も聞いた)


確かに、内部の温度低下を抑え、成長した葉の結球を促進するという考えもあるようなので、間違いという訳でもないでしょう。


しかし、「明らかに間に合わなそうなものを縛って結球を促進させる」というのは、「そもそもの目的が違うのでは??」と思います。


なぜならば、縛ってしまうと光合成能力も低下するでしょうから、成長が著しく遅れてしまったものを縛ったからといって、成長が促進される訳ではないように思うからです。


また、経験上もそう思っています。


(就農初期、不結球の白菜を無理やり縛って、何度絶望的な姿を見たことか…(笑))


地域差や品種間の差はあると思いますが、冬採り(12月~2月)のものであれば、11月末くらいにまだ結球を始めていないようだと、いくら早く縛ろうが縛らなかろうが、満足のいく結球は望めない印象です。


不結球のものを縛った時の利点を無理やりあげるとするならば、「少しだけ中心部付近が柔らかく食べられるようになる」とかでしょうか。


僕はそのように感じています。


白菜を縛るそもそもの目的は、結球促進ではなく、寒さ傷みの軽減が基本だと思っています。


うちが縛る対象は「1~2月採りで、年内に結球したもの、もしくはある程度(7~8割)結球が進んでいるもののみ」としています。

もし明らかに生育の遅れているものや不結球のものがある時は、無理に縛らず、菜花用に回しています。(白菜の菜花は旨い)

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■人の力と少しの道具で成り立つ、シンプル&ミニマムな農業をモットーに、農園を営んでおります。

当Blogの主な内容は、「久保寺農園の少量多品目野菜栽培記」や「生業としての不耕起、浅耕起型農業の実践記 & その栽培方法と考え方」になります。
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