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物流問題の空気を肌で感じる



産地が消費地から離れている農業は物流依存度の高い業界ですが、農林水産物・食品の流通については、その9割以上をトラック輸送に依存していると言われています。


地元小売店の利用や地域内直販の比率が低い当園も、売上のほとんどが物流サービスありきで成り立っているものです。


現在、物流業界は繁忙期になりますが、業者さんの話をうかがっていると、今年から適用された新ルール(長時間労働の改善)が現場を疲弊させている感じがビシバシ伝わってきます。


労働時間の制限に加え、4時間に1回30分休憩をとる430ルールの適用の影響は小さくないようで、仕事が時間内に間に合わず、配送遅延などもしばしば発生しているようです。


なるべく時間内に届けたい、届けなければならない、という責任感とプロ意識を持っているスタッフであればあるほど、その新ルールに苦しめられているようにも見えます。


また、人手不足問題、不慣れな単発スタッフ増加によるパフォーマンスの低下、人の問題の話を聞く機会も少なくありません。


先述した通り、自分の事業は物流依存度が高いので、現場の暗い実態の話を聞けば聞くほど、気持ちが沈むようななんともいえない感情を覚えます。


将来の狙いや業界内の詳しい事情は分かりませんが、ここ数カ月の間、ドライバーさんたちからの話を聞いている限りでは、私には、制度と現場の歯車が全然かみ合っていないように見えています。


とはいえ、どうすればよくなるのかの答えを私は持っていません。


働き方改革の残念な事例でよくあげられる


ノー残業デイの次の日は必ず超残業デイ。


一斉消灯、強制退社を導入後、プライベートを犠牲にした隠れ残業が爆増。


みたいなことにならないよう祈るばかりです。


当面の間の労働力問題は、物流や農業に限らず、多くの業界でますます厳しさを増していくことはほぼ間違いないように思います。


そのようなことから、人の能力に頼らざるを得ないような脆弱なオペレーションやシステムの改善が喫緊の課題だと感じている業種はかなり多いでしょう。


それらの課題がすぐに解決することはないと思いますので、クライアントや消費者が負う負担は、多くの所でまだまだ上がり続けていくように思います。


想像するだけで頭が痛くなりますが、自分の出来る範囲でできそうなことを考え、前向きに未来を想像したいと思います。


物流の問題でいえば、自分が今直接出来ることはほとんどありませんが、自分が出す荷物のトラックへの運び込みは手伝う、とか、あまり急がせるような指定をなるべくしない、とか、置き配にしてもらう、くらいの簡単なことだったらできます。


人と労働力の問題は、今もこれからもアンテナ強めに張っておきたい大切なテーマです。


※冬野菜の旨味が爆増中です。

カブも甘みがでてきました。




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■人の力と少しの道具で成り立つ、シンプル&ミニマムな農業をモットーに、農園を営んでおります。

当Blogの主な内容は、「久保寺農園の少量多品目野菜栽培記」や「生業としての不耕起、浅耕起型農業の実践記 & その栽培方法と考え方」になります。
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